解答 |
1)ライン組織の短所
・上位者の権限が広範囲。最上位の個人に集中する。
・組織規模が大きくなると多重階層となり、情報伝達や内容にひずみが生じる。
・専門化がセクショナリズムを生み、硬直化する。
2)事業部制組織の短所
・間接部門の重複や二重投資による非効率性
・事業部の独断専行の恐れがある。
・長期的な業績よりも短期的業績が優先される。企業全体の利益よりも事業部の利益を優先する。
・事業部間の人事交流の停滞→人事の硬直化(人材の囲い込
み)
3)マトリクス組織の短所
・2ボスとなり命令系統が混乱する。
・二重の権限関係となり、権力争いが生じやすい。
・管理者の数が増え、管理コストが増加する。
・管理者が内部の調整活動中心となってしまう。
・意思疎通が難しい。
いくつかの参考書から抜き出しましたが、組織の4つの基本原則
(1)専門化の原則
(2)権限・責任一致の原則
(3)命令一元化の原則
(4)統制範囲の原則
という視点から問題の与件文を読むことが重要です。
当然、長所も頭に入れておいてください。
2次試験の組織の問題は、組織図が出されたこともありました。
注意すべき点は、これから進むべき方向性と組織にかみ合っていないところがないか、特に、ライン組織や事業部制組織の場合、横のつながりが弱い点が問題にならないか、などだと思います。
特に、徐々に成長してきた企業は、昔の構造を引きずっていることで、コミュニケーション(意思疎通)がうまくいかなくなり、共通の目的意識が薄れ、個々の意欲が上がらない、という問題パターンが多いと考えられます。
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